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発達障がい子育て支援ブログ-オアシスの木

子育てと接し方

自閉症の子どもに食べ物をあげるときに注意する2つのこと。

自閉症の子どもに食べ物をあげるときに注意する2つのこと。

みなさんは、高機能自閉症の当事者で翻訳家のニキ・リンコさんを知っていますか?

今日はお正月にちなんで、ニキ・リンコさんの「みかんネタ」で自閉症児の特性について書いてみたいと思います。

ニキさんは交番でこんな体験をしました。

ある日のこと、ニキさんはある事情があって交番にいました。

交番所では、やさしいおまわりさんが、ニキさんのためにミカンを出してくれたそうです。

おまわりさんは、知らなかったのだ。

「自閉症」は急に止まれない」。

本当ならここで、ミカンを一個か二個だけとって手渡せばよかったものを、このおまわりさんはうっかり、容れ物ごと私の前に置いてしまったのである。

たいていの子なら、一つか二つだけ食べて、あるいは、少々ちゃっかりした子でも、好きなだけ食べて、そこでやめると思ったのだろう。

甘かった。私は「たいていの子」ではなかった。

当時の私にはまだ、「ほどほど」とか「まあこんなもんだろう」とか「てきとう」とかいったプログラムはインストールされていなかった。

「○個食べなさい」「×個食べなさい」と指示されない限り、いくつ食べればよいかを判断する機能はそなわっていなかったのである。

(ニキ・リンコ著/俺ルール!より)

その後、ニキ・リンコさんは、おまわりさんから指示がなかったため、ミカンを食べて寒くなって、さらにおなかいっぱになっても、食べないといけないと思ったそうです。

「苦しさと冷たさと吐き気に耐えて、耐えて、耐えぬいて食べ続けた。その結果、いくつあったのか今となっては覚えていないが、ミカンは全部なくなってしまった。

(ニキ・リンコ著/俺ルール!より)


なぜミカンを完食したのか?

ニキさんが、苦しさと冷たさと吐き気に耐えてまで、ミカンを全部食べてしまった理由は、大きくわけて2つあります。

「○個食べて」「×個食べたら終わりね」などと、おまわりさんから事前に具体的に指示がなかったからということと、言わなくてもわかるはずの社会のルールや暗黙の了解がわからなかったからなんですね。

たいていの子どもなら、言わなくてもわかる社会のルールや暗黙の了解・場に応じて遠慮をするということは、早ければ幼稚園の年長、遅くても小学生になればある程度身についてくるので、無理して全部食べることはないわけです。

ちなみにニキさんは、当時小学校2年生だったそうです。

事前告知が子どもの不安を減らします。

アスペルガー症候群、自閉症、広汎性発達障害など自閉症スペクトラムの子どもには、事前に具体的に子どもがわかるように説明する事前告知が必要です。

事前告知をすることで、子どもたちは安心することができます。逆に事前告知がなかったら不安でたまらなくなり、自分の考えたことを途中で修正することができなくなってしまうわけです。

ニキ・リンコさんは、おまわりさんから事前に指示がなかったため、不安になりながらも、おまわりさんが出してくれたミカンだから全部たべなくてはいけないと強く思い込んでしまったんですね。

自閉症など発達障がいの子どもが好ましくない行動をするときは、この事前告知をしっかりしていない場合が多くあります(スーパーへ買い物へ行ったときに「買って!」とかんしゃくを起こすなどもそうです)。


まとめ

自閉症スペクトラムの子どもにおやつをあげるときは、「○個だけ食べてね」などと子どもがわかりやすい方法で(言葉・絵・文字など)事前に告知をすることが、子どもを不安にさせず、好ましくない行動を防ぐことにつながります(全部食べていいときでもです)。

ただ、短期記憶の問題・不注意の問題で、すぐに忘れてしまう子どももいるので、覚えることが苦手な子どもには絵や文字など、何度でも見て確認できるものを用意した方がいいでしょう。

また、暗黙の了解がわからない・自然に社会のルールが身につきにくい子どもには、ソーシャルスキルトレーニングや場面ごとに経験させるなど、学習することも必要になります。

事前告知は、子どもの不安と好ましくない行動を防ぐことができる、ある意味自閉症児への王道ともいえる対応です。

親や保育者・教師など発達障がいの子どもにかかわる大人は、ぜひ身につけておきたいスキルですね。

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