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発達障がい子育て支援ブログ-オアシスの木

保育園・幼稚園・小学校での支援と方法

発達障がいの子を幼稚園や小学校で支援するために、最も大切な子どもとの信頼関係について。

発達障がいの子を幼稚園や小学校で支援するために、最も大切な子どもとの信頼関係について。

発達障がいの子どもが幼稚園や小学校、中学校、高校、大学、就職などで過ごすために必要なこと、すべてにおいて基本となることは、教師や支援者との安心できる信頼関係の構築です。

なぜ教師や支援者との信頼関係が必要なのか?

発達障がいは、「見えない障がい」ともいわれ、能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害、ADHD、LDなどの子どもたちは、定型発達の子とは違う見え方、違う感じ方、違う考え方、違う情報処理の仕方をしています。

発達障がいの子は定型発達の子と情報処理の仕方や感じ方が違うので、発達障がいの子どもたちと教師や支援者が安心できる信頼関係をつくるためには、定型発達の子どもと同じような関わり方、コミュニケーションの取り方をしていては、子どもたちが安心できる大人にはなれない場合があるんですね。

子どもが安心・信頼できる大人が子どもを支える
子どもと教師・支援者が安心できる信頼関係を構築することは、彼らにとって生きづらいこの世の中、過ごしづらい幼稚園や学校生活を送るための、とても重要な栄養源です。

あなたが今、アフリカやパプアニューギニアの現地民族と一緒に暮らすことになったとします。そこにたった1人だけ、日本人がいたら、あなたはきっとその人を頼りに、生活をしようとするでしょう。

逆に、誰一人あなたを理解してくれる人がいなかったら、逃げ出したくなるのは当然ですよね。

あなたが初めて1人で行った言葉もわからない外国で、もし、そこに日本人がいるお店があったら、あなたはその店を頼りにするでしょう。自分がなぜ見知らぬ土地に来たのか、自分のことや家族のこと、仕事のことなどを、その日本人に話すでしょう。

特に自閉症スペクトラムの子は、常に、常に不安を抱えています。この不安は大人になってもずっと続きます。不安を抱えた子どもたちに、教師や支援者が外国で見つけた日本人のような存在になれなかったら、ずっと園や学校で不安を抱えたまま過ごすことになり、結局不登校になってしまうのです。

子どもと教師・支援者が安心できる信頼関係を構築できなければ、発達障がいの子どもたちは、定型発達の子どもたちと同じようなハードルを乗り越えていく力も出なければ、学校へ行く意欲、勉強をする意欲、生きる意欲にもつながらないんですね。

もう少しいうと、教師と子どもが安心できる信頼関係を構築できれば、あとは何とかなる場合もあるのです。

信頼関係が構築できれば何とかなる理由

これは私が実際に経験したことですが、ある高機能自閉症の子どもがなかなか登校できずにいました。そこで私がとった方法は、まずその子の大好きなものを教室に掲示し、登校したときに、教室の入り口から先生のところまでその子の好きな絵や写真を使って導線を引いてあげたのです。

そうすると、教室に入る前に一度大好きなキャラクターがその子に話しかけます(実際にはあいさつの文字が書いてある)。次に何を見るかの指示が書いてあるので、それを見ます。そして次の掲示物には何をして欲しいか具体的に書いてあります(単なる文字だけでなく子どもが好きなものの絵や写真がポイントです)。

最後にして欲しいことが終わったら、担任の先生ところへ行き、先生がその子を褒め、その子の好きな話題で盛り上がる。という朝の一連の流れをつくったのです。

そして、休み時間も担任の先生が積極的に声をかけて一緒にあそぶようにしたところ、徐々に担任の先生との安心できる信頼関係が構築され、安定して登校できるようになったんですね。

もちろん、環境的な配慮や先の見通しを立ててあげるために、席替えをするときは事前にどこになるか、誰が隣に座るかなどを子どもと決めて、担任の先生と支援員が丁寧にお膳立てもしっかりやりました(担任の先生がやってくれました)。
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先生の愛情が子どもに伝わる
これは担任の先生と支援員の連携、そして担任と支援員の子どもへの理解と共感的な対応、何より私のアドバイスを実践してくれた自閉症への理解力と子どもに対する愛情が、子どもにストレスを乗り越える力を生み出させたんですね。

この子は2次障害で不安障害も発症していて、教室では子どもたちと話すこともままならない状態だったのです。

それが、たったこれだけのシンプルな方法で、子どもが登校できるようになり、子どもの不安をやわらげ、子どもに生きる力を与え、やる気を与えることができたんですね。

その後この子は、特別支援学級で過ごすことなく、通常学級で毎日楽しく過ごせるようになりました。

発達障がいの子と信頼関係を築くための基本

Check愛情が基本
担任の先生の子どもに対する愛情は、支援におけるすべての基本となります。愛情のない支援は単なる作業になってしまい、子どもにもそれが伝わってしまうのです。

そうなると、いくら視覚化したり環境を整備したりしても、子どもは安心して学校生活を送ることはできないので、園や学校生活に適応できなくなってしまうわけです。

発達障害の書籍に書いてあるヒントやテクニックだけでは、その子に合った支援はできないわけなんですね。

Check叱らない
むやみに叱ることは絶対にNGです。叱っても「叱られた」という体験だけが残り、叱られた意味がわからないことが多いからです。

叱られた体験は、時にフラッシュバックとして子どもを苦しめることもありますし、確実に不登校の要因になります。ある子は、隣の子が先生に叱られているのを自分も叱られていると思い、不登校になってしまったことがありました。また全員を立たせて叱責された子も、同じように翌日から登校できなくなってしまいました。

Check否定的な言葉を使わない
「だめ」「いけない」「やらないで」など否定的な言葉は絶対にNGです。「こうしよう」「廊下は歩きましょう」「やりましょう」など肯定的な言葉を使わないと、自閉症スペクトラムの子はかんしゃくを起こしたり、パニックになったりしますし、理解をすることは難しいので、否定的な言葉は絶対に控えましょう。

Check否定的な態度をしない
怒った顔、じっと見つめる、睨む、威圧的な態度をする、などの否定的な態度は、想像力に問題がある自閉症スペクトラムの子どもにとって、とても恐怖と不安を感じさせてしまいます。

Check早口でたくさん話さない
早口で話したり、たくさんのことを一度に話すと理解できません。話す時はやさしくゆっくりと、1つずつ丁寧に話しましょう。

Check共感的な言葉を返してあげる
子どもが誤った言動をした時、話しかけてきたとき、かんしゃくを起こした時など、どのような時でも、「太朗君は仮面ライダーが好きなんだね」「次郎くんがバカにしたから太郎君は怒ってるんだね」などと、共感的代弁をすると、子どもは自分のことを理解してくれたと思って、大人を信頼するようになります。

不適切な言動をしても、まず共感的に代弁をした後で、本人がわかるように何がいけなかったのか丁寧に説明をすると、理解することができるんですね。

Check子どもが好きなことを話題にする
子どもが好きなこと、嫌いなことは事前にリサーチをして、子どもとのコミュニケーションに活かしましょう。子どもが好きなことを一緒に共有することで、子どもは安心することができ、徐々にこちら側に来てくれるようになります。

また、子どもが話しかけてきたときは、手を止めて話しを聞いてあげましょう。

Check子どもが好きなことで一緒に遊ぶ
子どもの好きなことで先生が一緒に遊ぶことは、基本中の基本です。子どもが好きなことで子ども自身を主役にして遊ぶと(お膳立てをして)、子どもは先生に安心することができ、信頼関係を築くことができるのです。

Check常にユーモアで
いけないことをしたときや、不適切なことしたときでも、ユーモアを持って返してあげると子どもは楽しく反応してくれます。園や学校、もちろん家庭でも、常に不安を抱えた自閉症スペクトラムの子にとって、ユーモアはコミュニケーションにおいて一番の特効薬なのです。

逆にユーモアがないと、子どもはいつまでたっても思考の柔軟性がないままで、楽しく柔軟に対応することができなくなってしまいます。また自分から進んで何かをするということも少なくなってしまうのです。

常にストレスを抱えた状態の子どもにとって、思考の柔軟性が育つことは、この世の中、幼稚園、小学校で感じる生きづらさを軽減することにつながり、もちろん不登校などの2次障害の防止にもつながるんですね。

Check無理をさせない・特訓しない
子どもの特性や能力を理解し、その子に合わせたハードル設定をして、他の子と同じことをさせない(できるならOK)、無理をさせない、特訓しないことが大切です。なぜなら、発達障がいの子どもにとって、特性上無理なことは苦痛でしかないからです。

もしあなたが、手が不自由だったとします。不自由な手で箸をもって何度も何度も食事をさせられたらどう感じるでしょうか?リハビリならまだしも、苦痛でしかありませんよね。

発達障がいの子に無理をさせる。特訓するということは、このようなことと同じなのです。だから子ども1人ひとりの特性をしっかり把握することが何より大切なんですね。

最後に

どんなにいい建物でも、どんなに広いお庭があっても、本を読んで視覚化をしたり、先の見通しを立ててあげる工夫をしても、担任の先生、支援者、大人、親、園、学校との安心できる信頼関係がなければ、すべて無駄になります。

発達障がいの子どもは、診断名が同じでも、1人ひとりまったく違います。その子の好きなこと、得意なこと、嫌いなこと、苦手なこと、など、入園、入学前に見立てを立てて支援計画をつくり、学級の担任だけではく、園全体、学校全体で同じ認識、同じ評価基準、同じ価値観をもって、支援をしていくことが、子どもを健やかに育てます。

指示が通らないとか、言うことを聞かないので困るとか、すぐにかんしゃくを起こすとか、勝ち負けにこだわるので育てづらいとか、そういうのは大人が困っているのではなく、一番困っているのは子ども自身なんですね。

しかも、このような問題は、今日の記事・このブログを参考に実践すれば、必ず修正できると自信をもって私はいえます。

叱られてうれしい子どもは1人もいません。不安や恐怖を抱えて過ごして楽しい子どもはいません。

みんな楽しく幼稚園や学校へ行きたいのです。

私たち大人は、不適切な言動で一番困っているのは子ども自身なんだということを知り、やさしく丁寧な支援をしてあげたいですね。

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