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発達障がい子育て支援ブログ-オアシスの木

子育てと接し方

普通学級と特別支援学級で迷ったときの5つの考え方。

普通学級と特別支援学級で迷ったときの5つの考え方。

発達障がいのお子さんを育てるお母さん・お父さんの中には、普通学級と特別支援学級のどちらを選んだらいいか迷う人が多いものです。

小学校入学の際には、保育園や幼稚園での様子・先生のアドバイスを受けてどちらにしたらいいか迷ったり、また入学後に登校を拒否したり、学校での様子や問題を起こしたりということが続くと、特別支援学級へ行かせた方がいいのだろうかと悩むことがあるでしょう。

親が迷う主な理由

  • たくさんの子どもたちと触れ合う機会が少なくなる。
  • 友だちをつくる機会が減る。
  • みんなと同じ環境で学ばせたい。
  • なぜうちの子が特別支援学級なのか?
  • 他の子に迷惑をかけるかもしれない
他にもありますが、親が迷う理由は以上のようなことが多いものです。この5つの理由について1つひとつ考えてみましょう。

Check1他の子どもとの触れ合い
発達障がいの有無にかかわらず、子どもの頃はできるだけ多くの子どもたちと触れ合い、一緒に遊ぶことは、成長の側面から考えた場合確かに大切なことです。

親は、自分の子どもがたくさんの子どもたちと触れ合いながら成長していく姿を見ることで安心できますし、子どもが元気に楽しく学校へ行ってくれることは、生きがいでもあり、楽しみでもあります。

しかし、特に自閉症傾向の強い子どもや、不安になりやすい子の中には、大勢の子どもがいる場所が苦手な子がいます。このような子どもにとって30名以上の子が教室の中にいる普通学級は、必ずしも良い選択とはいえないのではないでしょうか。

Check2友だちをつくる機会が減る
私たち大人は、親や周囲の大人から「お友だちできたかな?」「友だちをたくさんつくりましょう」などと言われて育ってきました。園や学校でも、「友だち100人できるかなぁ」なんて歌いましたよね。

確かに友だちはたくさんいた方がいいでしょうし、友だちがいた方が学校生活も楽しく送れるかもしれません。

しかし、発達が気になる子、特にコミュニケーションが苦手な自閉症スペクトラムの子にとっては、私たち大人が考える“友だちはたくさんいた方がいい”という価値観は、子どもの心や特性を無視した子育てや支援につながる恐れがあります。

実際、小学校で先生から「お友だちをたくさんつくりましょう」と言われて、友だちができない自分をダメな子だと思い込んで落ち込み、学校を休んでしまった子がいます。大人の何気ない言葉・根拠のない価値観が、自閉症スペクトラムの子の心を傷つけてしまうことがあることを、私たちは認識する必要があるんですね。

Check3みんなと同じ環境で学ばせたい
「子どもをみんなと同じ環境で一緒に学ばせてあげたい」と思うのは、親ならみな当然のことかもしれません。

しかし、発達障がいの子の中には、みんなと一緒にいることが苦痛で恐怖で不安に感じる子がいます。また、発達障がいは発達の凸凹が要因となっているため、同年代の子どもよりも成長が遅いものです。

不安や恐怖を感じたり、お友だちに比べて明らかに成長がゆっくりな発達障がいをもつ子を、無理に“みんなと同じ環境”に入れると、ややもすると子どもにとって大きな失敗体験となり、自尊心をもつことができなくなってしまうこともあるのです。

Check4なぜうちの子が特別支援学級なのか?
園や学校・療育センターや病院の先生から特別支援学級のアドバイスを受けても、「なぜうちの子が特別支援学級なのか?」と受け入れることができないお母さん・お父さんもいらっしゃいます。

私たちが小学生だった頃は、特別支援学級ではなく「特殊学級」でした。特殊学級は字のとおり、「普通と違う子が通う学級」でしたが、今は“普通と違う”ではなく、

1人ひとりの子のニーズに合わせた支援を必要とする子のために支援をする学級です。

普通学級と支援学級かの二者択一の視点でみるのではなく、子どもが学校生活を送る上で必要としている支援・子どもが必要としているニーズとはいったいなんだろう?という視点から見ることができれば、特別支援学級に対する見方も違ってくるでしょう。

Check5他の子の迷惑になる
発達障がいの子、特にADHD傾向の子は、授業中に立ち歩いたり、隣の子にちょっかいを出したり、おしゃべりが止まらなかったり、すぐにカッとなってお友だちを殴ったり喧嘩をしたりする子がいます。

多動性と衝動性の高い子は、たびたび授業を中断させてしまったり、お友だちの学習時間を邪魔してしまったりすることが確かにあります。

しかし、それだけをもって特別支援学級を選択するのは、私は間違いだと思います。

なぜなら、子どもの特性を見極めて、その子に合った外部の刺激をコントロールして、その子に合わせたコミュニケーションを教師がとり、学校全体で支援をしてあげれば、不適切な言動は必ず減りますし、

多動性のように脳の機能上コントロールが難しい行動については、先生のお手伝いをさせたり、子どもが好きな課題を与えることで、周囲の子に迷惑をかけないような支援は必ずできるからです。

迷惑をかけようと思ってわざと不適切な行動をする子はいませんし、子ども自身を否定してしまうことになりかねないので、「迷惑をかけるかもしれない」と考えるよりも、専門家を交えた支援の方法を考えた方が、子どものためには必要でしょう。

2つの学級を利用してみる

普通学級か特別支援学級かで悩んだときは、「通級」という制度の利用を考えることも大切ではないでしょうか。「通級」は、通常学級に在籍しながら算数や国語だけなど、特定の授業だけを特別支援学級で受けることができます。

不安が強く普通学級に行けない子の場合は、基本は特別支援学級で過ごし、行ける授業だけ普通学級へ行けばよいので、子どもに合わせた選択肢と支援を受けることができます。

教室を行ったり来たりすることで心配されるお母さん・お父さんもいるかと思いますが、私が見た子どもたちは楽しそうに過ごしていました。特に不安の強い自閉症スペクトラムの子には、保護的な支援が求められます。普通学級だけでは子どもへの負担を考えると、非常に危険です。

学校の中で、いつでも逃げることができる居場所・基地となる教室をつくってあげることは、子どもの成長にとって非常に重要なことなんですね。

親の迷いを解消するためには

普通学級か特別支援学級かで悩むということは、“子どもが学校生活でつまずかないためにはどっちがいいだろうか”という考えと、特別支援学級へ通学させる不安があるからだと思います。

発達障がいの子が学校生活でつまずかないためには、今の日本の公教育システムでは、2つの学級を上手に利用し、子どものニーズに合った支援をしてあげることしか、残念ですが選択肢はありません。

特別支援学級に対する不安は多くの親が抱える悩みですが、親の不安を解消できるのはたった1つだけ、それは実際に子どもが楽しく学校へ行けるようになることです。

学校が親に歩み寄り、親の話を丁寧に聴いて子どもの特性をしっかり把握し、教師と親が同じ目標をもって子どもを支援していけば、必ず子どもは楽しく学校生活を送ることができるはずです。

しかし、特別支援教育が始まってから7年が経つ今日でも、特別支援教育に対する認識や支援への取り組みは、明らかに不十分だということを多くの親が感じている現状がありますし、私も不十分だと思っています。

たとえば、私たちが電子レンジを買いたいと電器屋さんへ行ったとき、自分が望む機能や性能・デザインなどを店員さんに伝え、店員さんは商品の説明とメリットやデメリットなど、私たちが安心して購入できるよう、一緒に考えてアドバイスをしてくれます。

店員さんの丁寧な説明と購入後のアフターがあるからこそ、私たちは電子レンジを安心して買うことができますよね。

教育委員会や学校も電器屋さんと同じように、特別支援に詳しい方を配置して、その子が普通学級に在籍した場合の支援・特別支援学級に在籍した場合の支援・通級を利用した場合の支援について、具体的に明確に説明をし、親と子供が安心できるように、一緒に寄り添いながら考えていく必要があるのではないでしょうか。

※特別支援コーディネーターが各学校に配置されていますが、機能していない学校もありますし、支援会議や校内委員会も開催されていない学校があります。

本来ならば、普通学級か特別支援学級かで親が悩む必要がないよう、また親や子どもだけに問題を背負わせ孤立させてしまわないためにも、理解のある先生や熱心な先生だけに頼らずに、国や県・園や学校が全体でしっかりと支援体制をつくることが本当の特別支援教育ではないでしょうか。


発達障いの子育てと支援の基本を学びたい方は、こちらのページをご覧ください。

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