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発達障がい子育て支援ブログ-オアシスの木

特徴と理解

ADHDと自閉症の大きな違いとは?

ADHDと自閉症の大きな違いとは?

発達障がいは、自閉症・ADHD・LDなど個々の特性が、重なり合っている部分が多いため明確に区別することが難しく、そのため近年は、「広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)」と診断されることが多くなりました。

専門の医師ですら難しいといわれるほど、幼少期の頃の自閉症スペクトラムとADHDの診断は難しいんですね。

今日は、ADHDを基本に、多動性・衝動性・不注意の3つについて、自閉症スペクトラムとの根本的な違いを書きたいと思います。

ADHDと自閉症の特徴

ADHDの代表的な3つの特徴は、多動性(落ち着きがない)、衝動性(すぐに飛びつく・衝動的に動くため待つことができない)、不注意(忘れ物が多い・ちょっとしたミスが多い)です。

自閉症の代表的な3つの特徴といえば、社会性の障がい(ルールが身につきにくい)、コミュニケーションの障がい(人とのコミュニケーションがうまくとれない)、イマジネーションの障がい(想像力の問題・強いこだわり)です。

比べてみるとわかりますが、ADHDは、動くことについて大きな特徴があります。

一方、自閉症の方は、認知の特性の問題(狭く強く注意が向く特性)が要因となって社会性・コミュニケーションなど、人間関係や社会生活の中における困難さの特徴がみられます。

自閉症の特性はこちらの記事をご覧ください

ADHDと自閉症の違い

ADHDの代表的な特徴、“多動性と衝動性”は、生物学的にいうと障がいの有無にかかわらず、幼少期の多くの子どもにみられる特徴ですが、定型発達の子・自閉症の子とADHDの子との一番の違いは、多動性と衝動性を止める脳の機能が弱いということです。

Check1多動性の違い
ADHD傾向のない自閉症スペクトラムの子を観察していると、突然動き回っても自分でブレーキをかけて止めることができますが、ADHDの子は一度動き出すと興味がなくなったり、疲れてしまうまで止めることが難しくなります。


●ADHDの多動性=一度動き出すと止められない(ブレーキが効かない)

●自閉症の多動性=動き出しても止められる(ブレーキが効く)


Check2衝動性の違い
衝動性も多動性と同じように、定型発達の子にも、自閉症の子にも、あらゆる子どもにみられる特性ですが、ADHDの子の衝動性は、多動性と同じでブレーキをかけることができないのが大きな違いです。

瞬間的に動いてしまうために、周囲の状況を見極めて考える余裕がなくなり、すぐに手が出る、急にいなくなる、列の先頭に割り込む、早食いなどの行動を起こしてしまうんですね。

定型発達の子や自閉症の子は、衝動的になっても成長にしたがって徐々にブレーキをかけることができるようになります。しかしADHDの子は瞬間的な衝動性なのでブレーキをかけることが脳の特性上難しいのです。


●ADHDの衝動性=瞬間的に動き出す(ブレーキがかけられない)

●自閉症の衝動性=考えてから動くことができる(ブレーキがかけられる)


Check3不注意の違い
世の中には完璧な人間はいませんから、どんな人も不注意はあります。しかしADHDの子(大人)の不注意は、定型発達の子の不注意とは要因が違い“転導性”、“記憶の問題”、“実行機能(計画を立てて順序通りに遂行する力・プランニング)”という特性が大きな影響を与えて生じます。

ちなみに、転導性とは、興味(注意)の移り変わりが激しく1つのことへの集中力が弱い認知の特性です。

ADHDの子は、注意がどんどん変わっていくため注意力が散漫になりやすく、1つひとつに集中してしっかり見ることができません。なので、小さなミスをしたり、忘れ物をしたり、すぐに転んだり、部屋や机の上を散らかしたりするのです。

一方、自閉症の子にも不注意はありますが、自閉症の不注意は、1つのことに集中しすぎてしまうために、他のことが見えなくなって生じます。


●ADHDの不注意=1つのことに集中できない(注意が次々と変わる・注意力が散漫)

●自閉症の不注意=1つのことだけに強く集中してしまう(他のことが見えない)


診断名にとらわれない

ADHDを基本に自閉症との違いを書いてみましたが、この記事の最初に書いたとおり、ADHDと自閉症の明確な区別は非常に難しいのが実情です。

今日書いたADHDと自閉症の違いも、子どもによっては両方の特性を持っている子がいるんですね。

ですから、診断名にとらわれないよう、子どもの言動の要因を特定することが子ども1人ひとりに合った支援をするためには大事なことだといえるでしょう。

風邪をひいている子にシップ薬を差し出す人はいませんよね。

足を捻挫した人に頭痛薬を差し出す人はいませんよね。

発達障がいも同じように、子どもたちの困っていることが、発達障がいの様々な脳の特性から生じているのか、子どもの成長段階で必要なことなのか、その子がもっている気質的・遺伝的なものなのかどを、しっかり判断することが大切なんですね。

発達障いの子育てと支援の基本を学びたい方は、こちらのページをご覧ください。

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