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発達障がい子育て支援ブログ-オアシスの木

特徴と理解

夢と現実の区別がつかない発達障がいの人への理解

夢と現実の区別がつかない発達障がいの人への理解

発達障がい、特に自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群といわれる自閉症スペクトラムの人の中には、夢と現実の区別がつかない人がいます。

なぜ夢と現実が区別できないのか?

以前、自閉症は狭く強く向かう注意の特性があるということを書きました(記事はこちらです)。この狭く強く向かう注意の特性のほかに、“視覚的思考の優位性”という特性をもっている自閉症スペクトラムの方がいるんですね。

視覚的思考の優位性とは、簡単に説明すると、考えるときに頭の中で図や絵を描いて考えることです。視覚的思考が優位な人は、脳に絵や図、映像、写真がいっぱいあふれているので、夢との区別がつきにくいと考えられます。

また発達障がいの人の中には、脳の中で記憶を整理することができない人がいます。

私たちは自動的に脳が記憶を整理してくれるのですが、自閉症スペクトラムの人の中には記憶を自動的に整理できない人がいるんですね。

例えば、子どもに「今日学校でどんなことがあった?」と聞いても答えてくれないことがありますが、このような子どもも記憶の整理と引き出しができないから答えられないのです。

※具体的に子どもがわるように質問しなかったときも、答えられないので記憶の問題ではないこともあります。

視覚的思考の優位性と記憶の問題で、夢と現実の区別がつかないんですね。

当事者の体験

一昨年、発達障がい当事者3人が、ざっくばらんに対談をするという企画の番組がNHKで放送されました。
出演者は、小説家の市川拓司さん、笹森理恵さん、アズ直子さんの3人です。

3人は、とても興味深いお話をされていましたが、中でも私が一番驚いたのが、“夢と現実を区別できない”というお話しでした。

3人全員が寝ているときに夢を見て朝目覚めると、現実に体験したことなのか夢の中のできごとなのか区別できないそうです。

登校拒否の原因にもなる

最近、実際に相談を受けた事例ですが、朝起きると急にかんしゃくを起こして「学校へ行きたくない!」と騒ぐお子さんがいました。かんしゃくが収まってから、お母さんが子どもに理由を聞くと、始めは答えることができなかったそうですが、子どもが答えやすいように、うまく質問をしたところ、保育園の頃に保育士に叱られた体験の夢を見て、学校が怖くなったそうです。

この子も、視覚的思考が優位な子どもで、頭の中で絵を書いて考える特性を持っています。本を読むとページごとに写真を撮るように記憶することができる、すごい特技をもっている子です。

結局その日は登校を強く拒否したため、お休みすることになりました。しかし、翌日も夢で見たことをフラッシュバックしてしまい、お休みしたそうです。

最後に

自閉症の人たちは、私たちが日頃想像することが難しい、体験することができない、多岐にわたる脳の特性をもっています。

視覚的思考の優位性もその1つといえるでしょう。

視覚的思考の優位性をもっている子どもや大人は、ものすごい記憶力と時にすばらしい能力を発揮することがあります。

しかし、彼らを苦しめ、生きづらくしていることも事実です。

発達障がいの人たちと接するとき、つい私たちは、私たちの常識とものさしで見てしまいがちです。1つひとつ彼らの特性を理解して、その子、その人に合ったサポートが必要なんですね。

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