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発達障がい子育て支援ブログ-オアシスの木

特徴と理解

沖田×華さんハートネットTVに発達障がい当事者として出演。

沖田×華さんハートネットTVに発達障がい当事者として出演。

こんにちは、平良です。

5月26日のハートネットTVに、アスペルガー、ADHD、LDを持つ漫画家の沖田×華(おきたばっか)さんが、出演していましたが、みなさんはご覧になりましたか?

私は、仕事が忙しくてオンタイムで見れなかったので、録画をして昨日の夜中に、一人ひっそり見ました。

部屋を片付けられない

テレビに映った、沖田さんの部屋はかなりちらかっていました。布団のシーツは洗ったまま、下着もベッドの上に。カメラに映ったので焦って下着を片付けるも、そのすぐ後に、靴下を脱いでそのまま床の上に。

ADHDの特徴、沖田さんの「片付けられない特性」が、視聴者の方にもわかりやすく映り出されていましたね。

学生時代のいじめ

沖田さんは、学生時代にいじめらた経験を次のように語っています。

子供の「いじめ」って、移り気なんですよ。ある程度の時期が過ぎたらターゲットが変わることが多い。自分がいじめられっ子だったら、次はいじめっ子になっていたりする。私はある意味、軽い部分があると感じていました。

でも、教師のいじめは違います。まず、証拠を全く残さない。「教育的」とされている体罰もあるので、境目があいまいで、個人的な感情で何時間も攻撃することが可能です。私の場合は、勉強ができないことや宿題をやってこないことで怒られて、注意されてもボーっとしているので、次第に殴られたりするようになってきました。

教室という空間の中では、先生は神のような存在です。殴ったり、叱ったりするのに根拠はいりません。外側からみたら非常識だったりすることも、教室の中ではあいまいになってしまいます。

昔は「弱いからいじめられる」「いじめられる原因があるからいけない」と言われていました。だから、「強くなろう」とは思うんだけど、何の基準で「強い」のかわからない。言い返したらもっといじめられるし、本気でやり返したら怒られるし、どうしたらいいんだろうって。

子供の「いじめ」って、移り気なんですよ。ある程度の時期が過ぎたらターゲットが変わることが多い。自分がいじめられっ子だったら、次はいじめっ子になっていたりする。私はある意味、軽い部分があると感じていました。

衝撃的だったのは、中学一年生の時に当時の担任の先生に、部屋に閉じ込められて「頭の検査」と言われ身体を触られていた場面です。こんな性的な虐待が許されるのかと、怒りを覚えました。

私にひどいことをしたはずなのに、今では校長先生になったり、教育委員会で出世しているような人もいて、悔しいですね。

先生に執拗に怒られたり暴力を振るわれたりしたので、未だに、後遺症のようなものがあるんです。「場面緘黙症」といって密室に二人っきりになると「怒られる」「叩かれる」という思いがよぎってしまい、喋れなくなってしまいます。

大人になっても治らずに、怒られて喋れなくなっているのを「逆ギレしている」と思われてしまって。仕事の人間関係に支障をきたしたりしました。普段よく喋っているので、喋れなくなっていることをわかってもらえないんですよね。

(聞き手・構成/山本菜々子/引用・転載サイト一部省略)


教師への不満

「私にひどいことをしたはずなのに、今では校長先生になったり、教育委員会で出世しているような人もいて、悔しいですね。先生に執拗に怒られたり暴力を振るわれたりしたので、未だに、後遺症のようなものがあるんです。「場面緘黙症」といって密室に二人っきりになると「怒られる」「叩かれる」という思いがよぎってしまい、喋れなくなってしまいます。

(聞き手・構成/山本菜々子/引用・転載サイト一部省略)

沖田さんは、このインタビューの中で(ハートネットTVとは別)、教師に対する不快な気持ちを話しています。

また、著書の中で自身のいじめられた体験を書いたことについては、「私はアスペルガーなので、いじめられた記憶が、スライドショーのような感じで、昨日あったかのように思い出せるんです。だから、描いている時も、あんまり直視したくなかったですね。」とインタビューで語っているんですね。


自閉症の人にとっての負の記憶

自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害の人たちは、忘れたくても忘れられない記憶力をもっています。通常、長期記憶はどんどん忘れていくように脳が処理をしていくのですが、自閉症の人は、沖田さんもいっているように、スライド写真や映画のワンシーンのように、画像ではっきりと記憶し、それをずっと忘れることができないのです。

ですから、彼らがいじめられたり、嫌な体験をしたことは、忘れたくても忘れることができず(鮮明に記憶して)、時にフラッシュバックなどを起こし、PTSDのような精神状態に陥るのです。

最後に

沖田さんは、学校を卒業後、看護士として働くものの、度重なる職場の人からの叱責に耐えかね、自殺未遂もしたそうです。その後風俗の仕事をし、偶然の出会いが漫画家としての道を歩むきっかけとなり、今を生きているんですね。

間違って解釈してほしくないのは、沖田さんだからできたこと。であって、誰もが成功するわけではないということ。しかも、自身の辛い体験をコメディーチックに漫画で表現していることの裏には、本当は思い出したくもない壮絶な辛い過去があるということ。

それを美化して、安易に「やればできる」と受け取ることだけはしてほしくないと私は思うのです。

日本人は、「努力」→「苦労」→「成功」というシュチュエーションに感動することが多いものですが、発達障がいの子どもに「努力」と「苦労」をさせても、達成感も生まれなければ、精神的に強くなるということはありません。

本人の能力を越えた「努力」と「苦労」は、苦痛でしかないからです。

沖田さんは、今でも教師という存在に抵抗感をもっているそうですが、教師がいじめや叱責をすることは、もちろん子どもにとって辛い体験・負の体験となり、子どもの成長に大きな影響を与えます。

一方、何もしない「無支援」、みんなと同じ「無配慮」も同じように辛い体験・負の体験をさせてしまいます。

保護者に発達障がいの知識があってもなくても、園や学校の先生方が子どもが困っていることに気づき、一人ひとりの子どもに合った支援や配慮ができるよう、国や自治体、教育委員会がもっともっと力を入れてほしい。しっかりと学んでほしい。私はいつもそう思っていますが、まだまだ時間がかかりそうですね。

⇒参考記事:自閉症のわかりやすい認知特性についてはこちらのページをごらんください。

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